レポート

モレソースとは?

2020.02.11
日本ではまだまだ馴染みのないメキシコ伝統料理。食材や調理方法などに独自性が認められおり、2010年にはユネスコの「無形文化遺産」にも登録されています。

その中でも昔から特別な料理としてふるまわれていたのが、モレ料理。

モレは現在、様々なペースト状のソースのことを意味しますが、語源として「moler=すり潰す」から派生したものと言われています。(また、元々の先住民の食事で色々すり混ぜた料理のことをmulli(ムリ)と読んでいた名残もあるそうです。)

モレソースは語源の通り、様々な食材をすり潰したソースのこと。
その中でもモレソースは、メキシコ食文化の奥深さがわかる最高の1品なのです!

なぜって?

メキシコではスペイン人の植民地になる前から、オアハカ州を中心にモレ料理は食べられていました。初期に食べられていたモレはアマリヨと言って、カカオは入っておらず、自国で栽培されているチリやスパイスなど数十種類の食材をすり潰して何時間も煮込む、とても手間のかかる料理のため、冠婚葬祭の特別な日に食べる料理でした。

モレソースとは?

ある日、スペイン軍が移動中に立ち寄ることとなった街、プエブラでスペイン軍をもてなすこととなりました。そこで、その一大イベントのおもてなし料理を任された修道女が、何度も試作を繰り返してレシピを完成させたのです。
そのレシピ開発場所がこちら↓

モレソースとは?

現在、修道院は美術館になっていますが、レシピが作られた場所は当時のまま、今でもプエブラの歴史として大切にされています。

モレソースとは?

ここの修道女が考えた料理が、「モレ・ポブラーノ=プエブラのモレ」。
お祝いの席で作られるモレ料理に、おもてなしの意味を込めて、当時、モレソースには使わなかった貴重なカカオを入れ、高価は鶏と合わせることでスペイン人への歓迎の気持ちを表現。画期的な食材と絶妙な配合で、お互いの食文化を融合させるものでした。
そして、今までは各家庭、目分量で作られてきており、正式なレシピなどなかったのですが、この時初めて、レシピとして記録されました。

モレソースとは?

このプエブラでの出来事がきっかけで、カカオ(チョコレート)入りモレ・ポブラーノがレシピとなることで、各地へ広がっていったそうです。

メキシコでは、現在もモレ料理はよく食べられています。
モレ・ベルデ(緑のモレ)やモレ・アルメンドラド(アーモンドのモレ)など、料理に合わせて数十種類のモレソースがあります。メキシコの家庭では、モレソースを作るのにとても手間がかかるので、一度に大量に仕込んで、冷凍解凍しながら少しずつ使っていきます。

モレソースとは?

(赤や緑、黒など様々なモレソース。こちらすべて使う食材や味が全然違います。)

また、街中のレストランでもチョコレート入りモレソース料理を楽しむことが出来ます。
その中でも一番ポピュラーな料理は、ボイルした鶏にモレソースをかけたもの。

モレソースとは?

ホテルの朝食では、スクランブルエッグにモレソースをかけたものもありました!

モレソースとは?

こちらはモレ料理の元祖、アマリヨを再現したもの。(こちらはカカオが入りではありません。)

モレソースとは?

メキシコでは他にも鶏肉だけではなく、豚や野菜と合わせたものもあり、様々なモレ料理を見つけることが出来ます。

昔は特別な日に食べる料理だったのですが、今では日本のカレーのように、各家庭、レストラン独自の味があり、それぞれ違った美味しさや面白さがあります。
唐辛子やスパイスもたっぷり使っているところもカレーと一緒ですね!

モレ料理は、今も尚、メキシコの伝統料理として、大切に引き継がれています。

そして、そのメキシコ本場のモレソースを勉強して、作ったカカオ研究所のオリジナルモレソースはこちらからお買い求めいただけます。
→カカオモレ

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